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+ 空が青いから + ゴールデンウィーク明けの五月晴れ。野球、サッカー、テニスetc. どんなスポーツも似合いそうな、『体育の日』並みのスポーツひより。 当然体育の授業も体育館ではなくグラウンドで行っているのだが。 「何が悲しくて持久走?」 英二が嘆く。 3年5組と3年6組の今日の体育は、男子が持久走で女子がソフトボール。 男子と女子が同時にグラウンドを使うのにトラックの打と外という分け方をした結果、男子が貧乏クジをひいてしまったのである。 「うー、ソフトボール楽しそう。ずるい。うらやましい」 トラックの内側を見つつ文句を言いつつ走る英二の隣で、不二がくすっと笑った。 「英二、余裕だね。それだけ話ながら走れるんだから」 「ヨユウヨユウ。だって走り慣れてるもんね」 基礎体力づくりをおろそかにしないテニス部は、普段の練習で陸上部並みに走りこんでいる。 (手塚の『校庭○周!』も体力増強の要因であることは否めない。) 「不二だってめちゃくちゃ余裕なんじゃない? 全然息切れてないし」 「走り慣れてるからね」 不二が笑いながら同じ答えを返したので、英二も笑った。 二人は『先頭集団』の中で、皆と同じペースで走っている。 体力的にはもっと早く走っても構わないくらいだ。 「うーん、さっさと走ってさっさと終わらせちゃおうか?」 「それ賛成」 不二の提案に英二が同意すると同時に、二人は走るペースを上げた。 まだ10周目。規定の30周のようやく3分の1だ。 「おいおい、今からペース上げんのかよ」 同じく先頭集団にいた小林が呆れたように呟く。 「おっ先〜」 英二は小林にひらひらと手を振ると、不二と二人、先頭集団を抜け出した。 三番手に2周近い差をつけて、英二と不二は走り終えた。 「あれ? 意外と早く終わっちゃったね」 「そだね」 グラウンドを30周も走ったとは思えない淡々とした様子の二人に、他の男子生徒の驚愕の視線が刺さる。さすがテニス部レギュラー、と呟く生徒もいる。 実際には二人ともそれなりに汗をかいているし、息も乱れがちなのだが、他の生徒の状態に比べれば『疲労ほとんどなし』としか言いようがない。 (トラック内では一部の女子生徒がソフトボールそっちのけで「菊丸くんすごーい」 「不二くん格好いい」と黄色い声を上げている。が、それは余談である。) 「不二、菊丸。適当に休憩していいぞ」 体育教師が記録をとりながら言う。 「ほいほーい」 英二と不二は残りの生徒の走りの邪魔にならないように、校庭の端のほうに移動した。 「止まるとけっこう暑いー」 英二が体操服をぱたぱたとあおぎながら呟く。 「もうちょっと手ェ抜いて走ってもよかったかも。不二がマジメに走るからつられちゃったよ、ちぇーっ」 英二が口を尖らせる。不二は英二の自分勝手な言葉に怒るでもなくくすっと笑った。 「だったら英二はもっとゆっくり走ればよかったのに」 「だってさぁ、不二に負けるの悔しいじゃん」 英二はごろんとその場に仰向けに寝た。 「こんなところに寝たら砂がつくよ?」 校庭の周囲には申し訳程度に芝が生えているが、けっこう砂も混じっている。 しょっちゅうダイビングボレーだのアクロバティックをしている英二はいちいち砂の汚れなど気にしないだろうけれど、不二は一応声をかけた。 「ヘーキヘーキ」 「やっぱりね」 予想通りの英二の返事に不二は肩をすくめた。 と、英二がぴょんと身を起こした。 「ほら」 そう言って英二はがしっとタックルをかけるようにして不二を押し倒した。不意打ちをくらって、不二は見事に仰向けに転がされた。 「わ、英二! 何する・・・」 「不二、見てみ」 横にごろんと転がるようにして不二の上からどいた英二は、自分も仰向けになって空を指差した。 そこは一面の青空だった。 不二が軽く目を見開く。 「すっげーいい天気だよね」 「ーーキレイだね」 寝転んで眺める空はいっそう青かった。吸い込まれそうなほど。 「あーあ。こんないい天気なのに持久走なんかしちゃったよ」 しばらく無言で空を眺めていた英二が、思い出したように起き上がった。 「もう走り終わったからいいでしょ」 「ソフトボールのほうがよかったー。ホームランかっ飛ばしたら気持ちいいだろうなぁ」 「まだ言ってる」 ソフトボールに未練たっぷりの英二の言葉に不二がくすくすと笑う。 「だってさぁ・・・おりょ?」 英二の足下にソフトボールの球が転がってきた。 「ボールとってちょうだい〜!」 どうやらホームランボールのようである。 「よっしゃー。行くよーん」 英二はなかなかサマになっている構えでボールを投げた。 まっすぐ飛んだボールは、英二に声をかけた女子生徒のミットの中に綺麗におさまる。 「菊丸くん、ありがとう」 「うんにゃ、ユアウェルカム。ソフトボールがんばってね〜」 英二が声をかけると、女子生徒はとても嬉しそうに笑って「うん」と頷いた。 「へぇ。英二はバッターよりピッチャーの方が向いているかもね」 英二のフォームに感心する不二。 「いいねぇいいねぇ。『菊丸ストライク!』にゃーんてね」 英二はボールを投げるフリをした。 ボールがすとんとキャッチャーミットに吸い込まれるイメージ。 「上手い上手い」 不二がぱちぱちと拍手する。 「あーでもやっぱりテニスがいいや。早く放課後にならないかにゃ〜」 英二らしい言葉に、不二はぷっと吹き出した。 青空の下でテニス。さわやかで気持ちいいだろう。 「今日の部活、とっても気持ちいいだろうね」 「そーだねー」 でも。 「授業でいっぱい走ったから、ランニングはカンベンって感じ」 「同じく」 |
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Wisteria Garden 様で33,333を踏んで頂きましたvv 『菊ちゃんと不二先輩でほのぼのした感じ』とリクエストしたら こぉーんなステキなSSがーーーーー!! ほのぼの!ほのぼの! きゃ〜〜vv(あったまオカシイです) イメージばっちりデス えへ(壊) れん様のところでキリバン踏めて幸せ〜(花) 人間生きていれば良いこともあるものでございます。 れん様 ありがとうございました!! |